こんばんは、今回は花田信弘さんという歯科医師が書いた「白米が健康寿命を縮める」を読みましたので僕がピックアップした内容の一部を紹介します。
この本の著者である花田信弘先生は現在、鶴見大学の歯学部探索歯学講座教授。
1993年から1997年まで国立予防衛生研究所の口腔科学部部長をされていた口内環境の専門家中の専門家です。
ちなみに僕がSNSでこの本を読んでいると投稿した際にタイトルへの反応からか、こういったコメントをいただきました↓
「ケンコーだとかウダウダ考えずに好きなもの食べて好きなことやってパーっと生きてさっさと死なないから、高齢化社会になって困ってんのよこの国は」
— 軽木 野須 (@calkinoth) May 26, 2020
平野レミ
インスタのメッセージのスクショ↓
先生が本当に言いたいことは「白飯を食うな」とは別です。(コメントの気持ちはよくわかりますが 笑)
最初に本書内容をざっくり書くと、
- 稲作の開始によって口内細菌が増えた
- 口内細菌は放置すれば、口腔内のバイオフィルム(菌の巣)ができる
- 口腔内のバイオフィルムは通常の歯磨きではとれない
- 口腔内のバイオフィルムがあることで噛むことがポンプのようになり細菌が血中に流れでる
- 血中に流れでた細菌は、様々な生活習慣病やガンなどのリスクをあげる
- 先生が提唱する3DS除菌で歯の表面の菌殺菌消毒すべき
といった内容。
つまり白米を食べるなといっているわけじゃなく、炭水化物が様々な病の元となる口内細菌の増殖の大きな要因といっているにすぎないのです。
ではじっくり解説していきましょう!
こちらの本はKindle unlimited(読み放題)会員の方はそのまま読めます。
登録してない方は30日間無料で読めるので以下、要チェックしてみてくださいね。
紙ベースが良い方はこちら!
菌血症の危険性
菌血症とは血中に菌が入り込んだ状態のことです。
血中に入り混んだ菌は慢性的に毒素を出して悪さをするそう。
人体の中で唯一、かんたんに身体に菌が入り込める場所は歯と歯ぐきの間の炎症でできたスキ間と、その奥の血管。
それらの血中に入り込んだ菌が起こす病気は数知れず、有名なところだと以下の原因にもなる。
- 歯周病
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
- 肺炎
- ガン
- 認知症
- 糖尿病
- リウマチ
ある人の歯周病菌の種類と、足の動脈硬化部位からとった菌が一致したそうで、口の菌が足まで広がっているのは間違いないそう。
歯から入った細菌は90秒後に上腕部を通っているというデータもあります。
そんな状態が慢性化すれば・・・・、まじで怖い。
そして、口内で発生した菌はバイオフィルムという巣を作ってしまうため、歯みがきやうがいではかんたんに除去できず、歯医者さんで物理的に破壊してもらう必要があります。
プライス博士の主張
1930年代にアメリカのウェストン・A・プライス博士という方が歯科医療者用の教科書を発表しました。
内容としては、
虫歯や歯周病、不正咬合(噛み合わせの不具合)がなかった先住民族が西洋の近代食を食べ始めてから虫歯・歯周病・歯並びの悪化などに見舞われた例を紹介。
歯だけでなく、様々な健康状態が悪化したそう。
そして、ひどい虫歯を抜歯し入れ歯にした方はどんどん健康を取り戻していったのだそう。
健康な歯は高齢になっても残っていた方がいいのは間違いないけど、ひどい虫歯の放置はすなわち命に関わるから抜いた方がマシってことですね。
当時はそのエビデンスが薄かったものの、現代では科学的エビデンスが多くでてきており、この本はそれを徹底して挙げてくれてます。
大問題の現代人の食習慣
この本のタイトルになっている部分です。
現代人は糖質過多の食生活であり、そこが大きな問題。
- お菓子
- ジュース
- 日本人の大好きな主食のご飯など、炭水化物
農耕開始前の人類の化石に残る歯を調べると、極端に虫歯が少なく、骨の発育もよかったそう。
それは、その頃食べられていたものは木の実とか、狩猟で得たお肉であり、火を通さず生で食べたり、火を通していても糖質の低い食べ物中心だったことが考えられます。
しかし稲作が開始され、お米を炊くようになると、「柔らかく糖質の高い食事」が中心になったため歯周病菌が激増。
じつは糖質は唯一、歯周病菌のエサであり虫歯の原因なんです。
でも現代を生きる我々にとって糖類・糖質の完全カットはできない。
米中心の和食は本当に健康的?
稲作の広がりとともに増えたとされる虫歯。
伝統的な和食を食べていたとされている鎌倉時代(24才)や江戸時代の平均寿命は決して高いとは言えません。
古墳時代は男は160cm、女は150cm程度であった身長は江戸前期には男155cm、女が140〜145cmというように、
古墳時代から現代にいたるまで、主食が米中心、米が多く消費されつつ動物性タンパク質が取られていなかった江戸前期が一番平均身長が低いらしい。(ソース:平本嘉助「骨から見た日本人の身長の移り変わり)
米の消費量の減少とともにおかずをバランスよく食べる平成になってから平均寿命はのびたそう。
現在男は81.25歳、女性が87.32歳。
長生き・・・。
意外ですが平成になって平均寿命は50歳を超えたそうです。
2050年には100才が普通になっているという話もあるよう。
糖質は脳の栄養だから取らないと・・への反論
脳はブドウ糖(グルコース)と、もう一つケトン体もエネルギーとして使用できるため、ちまたで言われる「脳の栄養はブドウ糖」とういうのは半分正解で、半分間違いです。
正解は「脳の栄養はブドウ糖とケトン体」。
ケトン体とは脂肪分由来のエネルギー源。
雪山やジャングル、海で遭難した人が、食料がなく水だけで何日も生きられるのは脂肪からケトン体を作りエネルギーにできるからです。
詳しくは僕が感銘を受けた以下二冊にも詳しく書かれていますので、もしよろしければご一読ください。
病気の原因のうちで一番コントロールしやすい歯の健康
今まで重い病気、生活習慣病の原因とされてきた食事や運動不足。
現代においてバランスの良い食生活によって、寿命はかなり伸びてきました。
平均寿命はどんどん長くなっているのに、現代人は未だ多くの病に苦しんでます。
癌
糖尿病
うつ病
これ以外にもたくさんの病気で苦しんでいる人、そしてこれからなる可能性の高い人は本当にたくさんいます。
先進国の中でとくに幸福度が低いとされる日本人。
多くの日本人の寿命は伸びている今、幸福を感じないのは寿命はのびたけれど健康寿命がのびてないからと思います。
健康的に80歳まで生きて死ぬのと、めちゃ苦しい痛い思いをしながら100歳まで生きるのはまったく意味がちがいます。歯をしっかり磨くだけで、健康寿命がのびるならみんなやるべきですよね?
要するに以下を徹底しましょうってこと。
- 食後できたら毎回しっかり磨く
- 歯間ブラシを使って間も磨く
- 定期的に歯医者さんへ行ってバイオフィルム(菌の巣)をとる
これが本当にあらゆる健康のために必要ってことです。
【最後に】花田信弘先生が勧める3DS除菌
花田先生が言いたかったこと。
歯を、口内を清潔に保つことは虫歯のみならず万病の予防になるということ。
その最強の予防策として最強なのが花田先生がおっしゃる「3DS除菌」。
「3DS除菌」の方法はたったのこれだけ。
- 歯医者さんで自分の歯型のマウスピースを作る
- 毎日そのマウスピースに殺菌薬をぬってはめたまま5分間放置する
なので最強の虫歯対策、病気予防対策として以下がベストということです。
- 食後は毎回しっかり歯を磨く
- 歯間ブラシを使って間も清潔にする
- 定期的に歯医者さんへ行ってバイオフィルム(菌の巣)をとる
- 3DS除菌を行う
これらが習慣化できたら日本人は虫歯と生活習慣病が随分なくなるのではないでしょうか。
もし気になった方はお住まいの県名と3DS除菌で検索していただければヒットすると思います。
僕も受けてみたい、3DS除菌。
この本を読みながら、何回も歯を磨いてしまった 笑
あ、あと花田先生は新型コロナウイルスでの重症化も歯磨きで軽減できる可能性をTVで説明されてます。
2分弱なのでこちらもよければみてみてください↓
※削除されなければいいのですが(汗)
あと僕が以前書いた虫歯の少ない国スウェーデン式歯磨き紹介の記事もオススメです。
この情報がみなさまの健康寿命を長くするお役に立てたら嬉しい。
では、また!
こちらの本はKindle unlimited(読み放題)会員の方はそのまま読めます。
登録してない方は30日間無料で読めるので以下、要チェックしてみてくださいね。
紙ベースが良い方はこちら!
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